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アクティブケアのススメ
季刊MANIPULATION(エンタプライズ刊)
新関真人DC

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第20回(2005年8月号に掲載 )
今月のテーマ:伸展エクササイズのススメ(屈曲姿勢症候群へのアプローチ)

  • 屈曲生活
  • 屈曲姿勢へのアプローチ
  • 伸展方向へのマニピュレーション
  • 屈曲姿勢へのリハビリテーション

[連載から一部転用]

毎日の臨床で患者と接していると、「みんな前かがみになっている」ということに気づかされる。もちろん、背中を反らしながら行う職業に就いている患者もいるが、前かがみになって就労している人が圧倒的に多い。 オフィスワークでコンピューターの前に一日中座り続ける人は典型的であるが、営業で一日中クルマを走らす人も、工場のラインで一日中定型の作業をする人も、レストランのシェフも、我々マニュアルメディソン系臨床家も、背中を丸める機会は多くても、背中を反らすことはまず無いのが現状である。 近年では、コンピューターの普及とともに、この傾向に拍車がかかっているようである。そう言う筆者も、昼間は患者の治療で前かがみとなり、夜は執筆でパソコンの前であごを突き出し肩を丸めているようだ。これではイケナイ。
腹臥位から、膝をついて上体を起こさせ、床でテレビを見るような格好(=腰部マッケンジー・エクササイズの格好)をとらせると、正常であれば、脊柱は後頭骨から仙骨までキレイに反り返ったアーチを描くのだが、屈曲姿勢になれた患者では、特に上記の3点で、コブのように移行部が盛り上がっているのを観察出来る。患者の上半身が裸であればも視診でも判るし、脊柱のスタティック・パルペーションをしても、用意に触知できる。さらに、P-A(背腹方向)に軽く押してみると、強いリストリクションを感じ取ることが出きる(図1)。

屈曲姿勢は生活機能低下の最初のサインである。 是非とも、伸展エクササイズを治療の一部に取り入れて、生活習慣病をノックアウトしていただきたい。