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習熟したい人のためのピラティス・テキスト
PILATES Matery マットワーク編
著:Amanda Terease, Marena Digby, 新関真人DC
発行:スキージャーナル株式会社
ISBN:4-7899-2101-88
定価:2,520円(税5%込み)

付記:ピラティスとは About Pilates

Pilates Homepageの終了にともない、こちらに移動しました。ピラティスの過去、現在、未来を簡単に紹介いたします。



I must be right. Never an aspirin. Never injured a day in my life. The whole country, the whole world, should be doing my exercises. They'd be happier
- Joseph Hubertus Pilates, in 1965, age 86

「私のしている事は正しいに違いない。アスピリンを飲んだことはないし、ケガをした日は一日だってない。 国中(アメリカ)が、世界中が私のエクサイズを行ってみてほしい。みんな、もっと幸せになれるだろう。」
‐ピラテスさんの86歳の時の言葉

ドイツ生まれで、欧米育ちのピラティス。一言で言うと、ヨガから哲学の部分を取り除き、現代の運動理論で武装したエクササイズ法、って感じでしょうか。 日本語では、ピラテスとか、ピラティースとも呼ばれています。英語ではPilatesで、ピラーテと最後の「S」は発音しません。 フランス語かと思ってたら、実はジョセフ・ピラテスというドイツ人が70年も前に考案したエクササイズでした。本名は、Joseph Hubertus Pilatesで、 1890年にドイツのデュッセルドルフで生まれています。
ピラテスさんは、子供の時に体が弱かったようで、コレを克服しようとして、それまでに無かったエクササイズ法の開発に夢中になりました 。第一時世界大戦中はイギリスで過ごし、戦後は一時ドイツに帰還、1926年、ピラテスさんが46歳の時にアメリカに移民しました。 自分で考案したエクササイズのおかげで、スポーツを万能にこなすアスリート(スポーツマン)になっていました。 ピラテスさんは、ニューヨークにピラテス・スタジオを置き、ダンサーやアクター/アクトレス、スポーツ選手に、ピラテス・エクササイズを指導しました。 1967年に亡くなるまでには、多くの弟子達を生みました。弟子たちは、オリジナルのピラテスに改良を加え、独自のスタイルへと進化させていきました。 ここ10年で、ピラテスは大ブレークしました。当時人気大爆発中のマドンナや、ジュリア・ロバーツなど、ハリウッドのセレブ達が夢中になったということが報道されると、ダンサーやアクター/アクトレス、 スポーツ選手など運動のプロのためのエクササイズ法から、みんなに広く親しまれるエクサイズになりました。

New Yorkの街角
From "Pilates Mastery"
© DrMasato.com, The Pilates Company, 2005-06
Photographer: Masahiro Ogura
Modified with water-colour filter by Adobe Photoshop

エクササイズというと、(1)走ったり、泳いだり、エアロビクスしたりの循環器系の有酸素運動、(2)筋トレに代表される筋の強化運動、 (3)バレェなど、特定の動きを反復練習し、筋力増強や、バランス感、コーディネーションの向上をはかる運動、(4)ヨガなどのストレッチ系〜瞑想系が思いつきます。 ピラティスは、3つ目のバレェ系のエクササイズとして誕生し、ダンサーやアクター/アクトレス、スポーツ選手から愛されてきました。 現代のピラティスは、基本となる考え方はそのままに、改良が加えられたものです。
ピラティスがユニークなのは、体の中心にある「おなか(お腹)」に注目していることです。 おなかをコア(Core)またはパワーハウス(Powerhouse)と呼んで、体の力の源と考えます。 おなかには、腰、骨盤などを支える筋肉があります。 こうした筋肉を「ちゃんと動くようにする」ことで、体幹(手足、頭を除いた体)が安定し、その中に包まれている内臓の働きもよくなります。 しっかりとした土台から生える手足や頭は、自由に動けるようになります。 昔から、よく「お腹に力を入れて」と言いますが、ピラティスのエクササイズもそこに注目しているわけです。 コアが正常に働くことは、体にとって取って重要なことです。

実はこの考え方は、ヨガや現代リハビリテーション医学の考え方ととぴったりと一致します。 ピラティスが、「新しいヨガ」として紹介されたり、「ヨガティス」なんてヨガとピラティスをくっつけたエクササイズ法が開発されたりしているのは、 コアの考え方を共用しているからでしょう。 機能運動学でも、パワーハウスにある筋肉のリハビリテーションの重要性が科学的に理解され、臨床で応用されています。 故ピラテスさんが独自のエクササイズを体系化しているころは、体の動きを理解するための学問(機能解剖学や運動学、神経学)も今のようにはすすんでいませんでした。 そんな時代に、コアの重要さに着目し、機能回復を目的とするエクササイズを体系化したことはスゴイことだと思います。
現代のピラティスは、ヨガだけでなく、スイスボール(エクササイズボール)や、ストレッチバンド(ゴムバンド)を使ったエクササイズも取り込んで、 まさに時代のバズワード(Buss Word=キーワード)になってしまいました。

  • 体(ボディ)と心(マインド)のトレーニングです。
  • 力(ちから)の源コアに注目します。
  • 内(イン)から外(アウト)へ、体を内面から変えていきます。
  • 強靱でなおかつ柔軟な身体をつくります。
  • 身体への機械的なストレスを減少させ、怪我を予防します。
  • 間違った動きや姿勢を自然に矯正していきます。


  • 背筋の真っすぐに伸びた美しい姿勢
  • しっかりと安定したコア(お腹にあるパワーの源)
  • 強く、かつしなやかに動く手足
  • 痛みのない、かつ、怪我をしにくい身体

姿勢のチェックは、姿勢症候群のページへどうぞ。

お腹は、床と屋根、前後左右四面(正確には横に広い楕円形)の壁から出来ている空洞の入れ物です。 ちょっと難しくなりますが、床は骨盤床筋、天井は横隔膜、前と左右の壁は腹筋、後部の壁は腰方形筋、脊柱起立筋群/傍脊柱筋という筋肉からできています。 腹筋は、実は三層から成り立っています。ピラティスが注目するのは一番奥の腹横筋。英語ではDeep Transverse Abdominal、 通常はDTrAと省略されて呼ばれています。もう一つは、背骨(腰椎)に付く多裂筋(Multifidus)という筋肉です。 この二つの筋は、背骨や骨盤を常に安定されるのに重要な働きをしています。
エクササイズが大好きな人の中でも、あまり相手にされないのが、骨盤床筋。 お腹の床となる筋肉で、 内臓が下垂するのを防止したり、尿や便のコントロールを助ける働きも持っています。高齢者の失禁症派、ここが原因となることも少なくありません。

  • 1. Concentration:集中力
  • 2. Breathing:呼吸法
  • 3. Core Connection:コア・コネクション
  • 4. isolちtion:アイソレーション
  • 5. Control:コントロール/コントロロジー
  • 6. Precision:正確性
  • 7. Fluidity:流れ
  • 8. Integration:全てを一つに統合

マット・ピラティス

器具を必要としないため、もっとも手軽に出来るピラティス・エクササイズです。 初級から上級まで、何百種類というエクササイズが用意されています。 エクササイズ用のマットを床に敷いて、その上で行う事から、この名前が生まれました。まず、ここから入門(?)するとよいでしよう。でも、奥は深いですよ。

© DrMasato.com, The Pilates Company, 2005-06
Model: Sachi Garrett
Photographer: Andy Tavares


ボール・ピラティス

日本でもやっと人気ので出来たエクササイズボールを使ったエクサイズです。 もともとは、50年も前に病院やリハビリセンターで整形外科や神経科の患者の運動機能をリハビリする目的で考案されました。 スイスボールとか、エクササイズボール、フィジオボール(Physio Ball)、メディボール(Medi Ball)などと呼ばれていますが、 本来の名前は、ペッツィボール(Pezzi Ball)であるようです。アメリカでボールが紹介された際に、スイスでトレーニングを受けたアメリカ人理学療法士が、 スイスボールと呼んだことから、北米ではこの名前が浸透したようです。名前の由来なんて、こんなものですよね。 リハビリで活躍する一方、フィットネスの道具としても見直され、今では大人気の健康器具となっています。健康器具というと、 普通は、2〜3種類の運動しかできませんが、エクササイズはほぼ無限な数のエクササイズに使用出来ます。まさしく、日本の知恵、「風呂敷」みたいなものです。
ボールはやがてピラティス・インストラクターに取り入れられ、ピラティス・エクサイズを行うための、書かせないアイテムとなりしまた。 これが、ボール・ピラティスです。

© DrMasato.com, The Pilates Company, 2005-06
Model: Sachi Garrett
Photographer: Andy Tavares


ストレッチバンドを使ったピラティス

ストレッチバンドは、伸縮自在のバンドで、フラットなものと、チューブ状のものがあります。 市販品としては、セラバンド(Theraband)がよく知られています、マット運動をする際に足や手に引っかけて行うことで、 抵抗がかかり、筋肉への負担を大きくすることが出来ます。ダンベルの代わりとして筋トレにも利用出来ます。
伸縮性の強弱により、色分けされていて、一般にはピンク、グリーン、パープルの順で伸縮率が低く (つまり、伸ばすにはより強い力が必要)なっているようです。ストレッチバンドを使ったエクササイズも、 フィットネスとして人気があります。これ自身、独立したエクササイズ法でしたが、やはり、ピラティスという名前のもとに吸収されつつあるようです。

© DrMasato.com, The Pilates Company, 2005-06
Model: Sachi Garrett
Photographer: Andy Tavares


器具を使ったピラティス

本格的なピラティスです。一般には、リフォーマー(Reformer)と呼ばれる専用器具を使って行われます。 リフォーマーには、スプリングが何本も取り付けられていて、これによって強弱を切り替えます。 これ以外にも、レジスタンス・サークル、カーディァラック/トラップ・テーブル、 脊椎矯正器 ラダー・バレル、マジック・サークル (Resistance Circle、Cadiallac / Trsap Table, Spinal Corrector, Wunda Chair, Ladder Barrell) などが考案され、現在でも使われています。

© The Pilates Company, 2005-2006
28 Koornang Rd
Carnegie Vic 3163
Australia

これからのピラティスですが、大きく2つの流れに別れていくように感じられます。 ひとつは、医療としてリハビリを目的とするタイプ、もう一つは、フィットネスとして健康促進を目的とするタイプです。 前者は、クリニカル・ピラティスとして、医師や運動生理学者、理学療法士、カイロプラクターなどによって「処方」され、後者は、フィットネス・ピラティスとして、フィットネス・インストラクターによって指導されていくことでしょう。